竜田揚助の数理科学解説所

数学、物理、について書いてます。

一般相対論

読めばわかる一般相対論part12(シュワルツシルト解の解釈/重力赤方偏移/光の湾曲)

前回は頑張ってシュワルツシルト解を求めましたが、その意味については触れられませんでした。ですので今回はまず初めにその解釈を簡単に行い、ブラックホールが理論上存在することを見ていきます。そのあとは、シュワルツシルト解を用いた一般相対論の検証…

読めばわかる一般相対論part11(シュワルツシルト解の導出)

前回はアインシュタイン方程式を導出しました。せっかくですので今回はこの方程式を解いていきたいわけですが、実はこの方程式はほどんどのケースで手計算はおろかコンピュータでも解くことが困難なようです。といいつつも、質量分布が完全に球対称で静的で…

読めばわかる一般相対論part10(アインシュタイン方程式の係数を決める)

前回はアインシュタイン方程式を導出しましたが、まだ定数を決められてませんでした。そこで今回は、アインシュタイン方程式の非相対論的極限をとり、ポアソン方程式と比較することでその係数を求めていきます。 前回はうっかりしていて添字を上側につけた式…

読めばわかる一般相対論pqrt9(アインシュタイン方程式の導入)

今回はアインシュタイン方程式(重力方程式)を導出していきます。とはいえ初めから着々と理論を積み重ねて導出するのは(自分には到底)困難ですから、結果を知っているからこその天下り式の考え方をいくつも採用しながらどうにか導出をしてくことになりま…

読めばわかる一般相対論part8(測地線方程式の3通りの解釈/測地線方程式からNewton方程式を導く)

前回までの計7回で準備は整いましたのでいよいよ一般相対性理論の本題に入っていきます。次第に「読めばわかる」というタイトルの信憑性が揺らいできたような気がしますが、精一杯頑張りますのでお付き合いください。まず一般相対論は測地線方程式と重力方程…

読めばわかる一般相対論part7(ビアンキの恒等式)

今回でいよいよ一般相対論の準備が完了します。 まずはヤコビの恒等式というものを紹介して、それの応用バージョンとしてビアンキの恒等式が成立することを確認します。 《ヤコビの恒等式》 という演算を定めます。 この演算がもしも、 という式を満たすなら…

読めばわかる一般相対論part6(平行移動と曲率/平行移動と共変微分)

前回導入した平行移動という概念を用いると、共変微分やリーマン曲率テンソルの図形的な意味が理解できます。順に考えていきましょう。 《共変微分の図形的意味》 まずはベクトル場Aの平行移動を考えます。 2次元ですとちょうど下図になります。 ここでεは十…

読めばわかる一般相対論5(曲率/平行移動/part1)

これまでは平面上で考えてきました。(一般の次元の場合、平面という表現は不適当ということになるかもしれませんが)しかし相対論で考えていくのは曲がった空間、つまり2次元でいうところの曲面になります。そこで曲面に移るとどうなるのかという話ですが、以…

読めばわかる一般相対論4(平面上のテンソルpart4)

今回は計量テンソルとその性質、接続係数との関係を考えていきます。 《計量テンソルの導入》 まずは直交座標(x)に曲線座標(u')があるとして(2次元の時は下図です) ここでパラメータtを取って点xが曲線を描くとします。 式にすると です。ここでtを微小に動…

読めばわかる一般相対論0(prologue)

「読めばわかる一般相対論」と題をつけて記事を書いていくわけですが、色々と注意の及ばない部分もあると思いますし、そもそも自分の勘違いを勘違いと気づかずに(気づいていないから勘違いなのですが)記事にしてしまっている箇所があるかと思います。 そこで…

読めばわかる一般相対論3(平面上のテンソルpart3)

共変微分② 今回は共偏微分の性質について見ていきます。まず用語を紹介します。一階のテンソルのうち、 上添字が付いたもの…反変ベクトル成分 下添字が付いたもの…共変ベクトル成分 と名前が付けられてます。それでは本題に入っていきます。 前回反変ベクト…

読めばわかる一般相対論2 (平面上でのテンソルpart2)

共変微分 まずは曲座標上における、ベクトル場の偏微分を考えます。 そのベクトル場の成分 は、直線座標(x)ではX‘’となり、曲座標(u)ではX、極座標(u‘)ではX’となっていたとします。 まず直線座標でXのj成分ををxのi成分で偏微分したものを、前回導いた座…

読めばわかる一般相対論part1 (平面上でのテンソルその1)

ベクトル場の変換則 平面上の二つの曲線座標を考えます。 ベクトルの成分は座標が変わると変化しますので、その変化を式で把握していきます。 まずは直線座標と曲線座標が下図のように入っていたとします。 直線座標について、原点にちょうど下図のような赤…