竜田揚助の数理科学解説所

数学、物理、について書いてます。

読めばわかる一般相対論part1 (平面上でのテンソルその1)

 ベクトル場の変換則

 

平面上の二つの曲線座標を考えます。

ベクトルの成分は座標が変わると変化しますので、その変化を式で把握していきます。

まずは直線座標と曲線座標が下図のように入っていたとします。

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 直線座標について、原点にちょうど下図のような赤いベクトルがあったとして、

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のようにあらわされます。

一方で曲線座標については、

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上図を参照して、

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と書けることが分かります。ここで、

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としています。今書いた二つの式は結局同じベクトルを表しており、等しいので、

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となります。最右辺の式は曲線座標(u')でのベクトルの表記になります。今知りたいのはより一般的な、曲線座標間での座標変換の式なので二つの曲線座標を用意するのです。

この式以降、アインシュタインの縮約記法というものを用いて式を書いていきます。ご存じない方はググってみるとすぐにわかると思いますが、ここでも軽く説明しておくと、一つの項に同じ添え字があれば、その添え字について和を取るといったもので、添え字は必ず一つの項には3つ以上存在せず、また同じ添え字は下側と上側に分布しているというルールのことです。Σを書くのが面倒なので省略しちゃったよといった理解で大丈夫かと思います。

再び上式の中央の辺と左辺を書くと、

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となりますが、ここで、微分の連鎖律から、

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であることを用いれば、

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であり、すなわち、

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という変換則が導かれました。実はこの変換則を一般化したルールを満たすものはテンソルと定義されており、今後はそのテンソルを主に用いて考えていきます。

式で書くと、

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を満たすか否かがAがテンソルであるかどうかを決めるわけです。

これで今回は以上になります。次回は共変微分というものを解説しますのでぜひご覧ください。

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